iPad Pro(2020)で4K動画を編集してみた感想

動画の書き出し(エンコード)時間は、やっぱり実時間の半分ぐらいでした。カラグレはやってませんが、それなりにトランジションも入っています。概ねこれぐらいの性能と思って良いんじゃないでしょうか。

もう、パソコンでのエンコードには戻れない。

ただ、編集に使った「LumaFusion」については、難がありました。各所で大絶賛の動画編集アプリですが、挙動不安定になることがしょっちゅうでした。最終的に11分ほどの動画になったのですが、やはり長くなれば長くなるほど症状が出やすくなった気がします。

原因はおそらく、DJI Pocketが作成する4K60p 100Mbpsという動画ファイルが重すぎるんだと思います。最高画質で録るとこれになっちゃうんですが、一つ下の2.7Kで録れば安心して作業できるかもしれません。

具体的には、ソースのサムネイルが表示されなくなる。ソースを選択してもプレビュー画面に表示されなくなる。ソースのサムネイルは、アプリを切り替えたり、トランジションを選ぶモードに切り替えたりするだけで表示されなくなったりしますから、かなり頻繁です。そうなってくると、プレビュー画面にも映せなくなって、中身の確認が不可能になります。

ただ、これはアプリを再起動すれば元に戻ります。起動も速いので、そういうものだと割り切って作業を続行しました。幸い、編集中のデータが壊れるということは発生しませんでした。

一番困ったのは、クリップのつなぎ目がスムーズに再生されないこと。ほぼ必ず、次のクリップに再生バーが入った途端に映像が止まります。数秒で映像が追いつくこともあれば、何度かカクカク再生をした後に追いつくこともあります。明らかにCPUの処理が間に合っていない。

パソコンの編集ソフトの場合は、Adobeで言えばプロクシと言われるものを作成して、最初から低解像度の映像データを元に編集をして、書き出しの時だけ元データを使うという方法が取れますし、プロクシを予め作成しない場合でも、加工した部分はその部分だけエンコードしてしまって、プレビュー再生時にはエンコード後のデータを使うことで負荷を下げています。

AppleのFinulCut Pro Xは、これらを明示せず、裏側でやっちゃってますね。便利。その分知らぬ間にディスク容量を消費するのでびっくりしますし、バックアップをする際に必要なデータがどれか分からなくなっちゃったりします。

LumaFusionも同じことが出来ると思うのですが、いくら待っても再生がスムーズになることはなかったので、裏でそうした処理はしていないのかな。設定を見ても、プレビューを軽くするような項目はなかったので、じっと我慢しながら使っていました。

BGMに合わせてカットしていくというのはよくある手法ですが、それをがうまくBGMに合っている、確認ができないんです。これは辛かった。仕上がりの確認には最終工程である書き出しをするしかないので、尺が短いうちはいいですけれど、長くなるとある程度の品質で妥協するしかありません。もったいない。

Adobe Rushであれば、確かパソコンでプロクシを作って、それを使ってiPadで編集作業ができたと思うので、そちらの方が効率がいいかも。Creative Cloudに元データも置いておけば、最終書き出しもiPadで出来るんだろうか。試してみなきゃ。

ただ、Adobe Rushはよく落ちるという評判があるので、データの重さにかかわらず落ちてもらっても困るな、という気はしています。アップデートのたびに安定するのでしょうし、実際のところは自分で使ってみないと分かりませんからね。

次はAdobe Rushで試すのを課題として、ひとまず、今回の動画作成はおしまい。これを生業にしている人は、大変だよなぁ。

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