Microsoft Office 2004 for Mac 体験版

先日、MS Office 2004 for Mac Standard Editionが発売になり、いろんなニュースが飛び交っているのを見かけました。チェックしてみたら、なんと体験版があるというではないですか。Virtual PCの体験版といい、最近のMicrosoftはなかなかですね。商売の仕方があくどかった印象があるのでどちらかと言えば好みではないんですけれど。そういえば抱き合わせ販売とかの裁判はどうなったんでしたっけ・・・?

MacOS Xネイティブな一太郎のない現在、高機能ワープロと言えばMS Word、表計算と言えばMS Excel。AppleWorksでは「ここをもうちょっとなんとか出来れば」と感じることもあったのですが、高機能ソフトならばそれらもきっと出来るはず。試す分にはタダなので、インストールしてみました。

とりあえずWordとExcel、Entourageを使ってみました。PowerPointは使う予定ないのでノーチェックです。使用マシンは私のメインマシン、iBook(G3 800 640MB Early2003というのでしょうか?)に、外部ディスプレイとして17インチの液晶ディスプレイ( 1280x1024)をつなげています。いじってデュアルディスプレイにしてるので、ちゃんと最大解像度で表示できます。
A4文書作ったり、元からあるエクセル書類をごしょごしょいじってみましたが、全体的には好印象。ただ、文字入力時のレスポンスが遅れ気味です。かなりの不快感です。G3プロセッサの限界なのでしょうか。
Wordのページレイアウトモードだと遅いのかと思い、標準表示にしてみてもやっぱり遅い。新機能のノートレイアウトモードであっても、打鍵に表示がついてきません。
また、時々すごく遅くなります。打った文字がしばらく出てこないんです。これはやだなぁ。
Atokを使っていることも影響しているのかもしれませんが、これは必要条件なので妥協の余地無しです。
オートシェイプは割合さくさく動きました。文字入力より処理が軽いんでしょうか。不思議だ。これが画像になるときっと重くなるんだろうな・・・
Excelのグラフは試してません。これも私の使い方では用途がないためです。Excelでは文字入力もWordほどにはもたつきませんでした。でもやっぱり、少し遅い感じでしょうか。
Windows版と比べると、Mac版のほうが使いやすい印象を受けます。画面周りから受ける印象も、Mac版のほうが楽しい。Windows版は仕事をしなきゃという感覚が強すぎますもの。その点では私の好きな一太郎でも同じですけれど。
でも、Mac版のアイコンには疑問を感じますね。Dock内で浮きまくってます。
気に入らないのは、体験版表示です。起動時・終了時に体験版である旨が表示されます。いちいちボタンクリックしないと進めません。それだけでも嫌なのですが、WordやExcelでは保存時にも表示されるんですよ。いくらなんでもしつこすぎます。Windows3.1時代からの習慣で、打つのをちょっと休んで考え事をする時、面倒な作業をした後、自然と上書き保存をします。体が勝手に動くのです。キーボードショートカットでMacならCommand+sですよ。そうすると「これは体験版ですよ~。早く買ってくれ~」(個人的意訳)とダイアログが出てくるんです。押してから思うんです。「うわっ、やっちまった」
他にも印刷は出来ないとか、背景にTEST DRIVEと入ってるとか。そんなことせずに制限無く使えた方が、試用期限の30日が経つ頃には手放せない道具になってるように思えます。上書き保存するたびに、これだからMSわぁ、となります(あえて伏せ字にしない)。起動時の表示だけなら当然のこととして受け入れられるのですが。
全体的な印象は、Microsoft好きになってしまいそうなほどの好印象なのに、こんなところでMicrosoftであることを思い出せてしまってます。もったいない。
えー、落ち着きを取り戻してEntourageです。iBookでも普通に動きそうです。サクサク使えるという感じではないですが、Mail.appよりもちょっとレスポンスが良いかもしれません。ただ、HTML表示はすごく遅いですね。IEのコンポーネントでも使ってるんでしょうか(Mac版でもそういう仕組みになってるのかなぁ)。いまメインで使っているGyazMailもHTMLはあまり早くはありませんが、それよりも遅いです。ソニースタイルとベルメゾンからメールが来るたびにどきどきですよ。
でも、ちゃんとMacっぽいです。一番気になる「プロジェクト」も少し試してみました。今抱えているイベントをプロジェクト名として新規作成し、メールを振り分けます。いくつかの文書も登録しました。プロジェクトを開くと、それらがばーんと表示されます。
すごく単純にいえば、プロジェクト名のフォルダを作って、そこにメールやら文書やらのエイリアス(ショートカット)を作っただけのことなのですが、ここにさらにアドレス帳と予定帳、Todoを組み合わせられるので、そこまで使い込んだらかなり便利かも。まだそれらのデータは登録してないので、時間があれば試してみたいですね。標準のアドレスブックとiCalからワンクリックで取り込む機能があったらすぐにでも試せるんですけれど。Palmとつなげるコンジットは体験版にはついてないのでしょうか。ざっと探しても見あたりませんでした。これだと予定を表示させた時の使用感が試せない・・・
ざっと使ってみた感想は、「動作がもっと軽くて値段が安ければ、すぐにでも購入したい」という一品です。評価高いです。でもせめてバージョンアップ版くらいの値段になりませんかね。
なんだかんだいってもWord・Excelが書ける、見れる環境というのは必要なのですよ。WindowsではOpenOffice.Orgがかなり良くなってきていますが、Mac版はまだまだ。aqua版が出ないことには。Javaで動くNeoOffice/Jもありますが、G3iBookではちょっとした作業をするぐらいがせいぜいです。Javaで動かすにはパワー不足みたいです。がんがん仕事したい時にはストレスでしかありません。だまってWindowsを立ち上げてます。
正直、欲しい。体験版表示はうっとうしいですが、もうしばらく使ってみて、抜け出せなくなったら考えることにします。

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